2023年の果樹園便り

 皆様、いかがお過ごしでしょうか。

2023年は春霜の影響により、ご案内状の送付を取りやめといたしました。暖冬の影響で、3月下旬に林檎の蕾が動き始め、4月10日の春霜の影響で半分以上の蕾に花が付かず、せっかく咲いた花にも4月25日に二度目の霜が降り、そのほとんどが落下してしまいました。そのため、わずかに残ったものを大切に育てましたが、当初の6割減の被害見込みを上回る、8割減の収穫量となってしまいました。そのため、ご案内状の送付を取りやめにして、在庫状況を確認しながらの対応しか出来ませんでした。収穫間際になると、皆様からのご注文のご連絡にお断りをするのが本当に申し訳なく、またそんな中でも励ましのお言葉等を頂き、本当に頭が下がる思いでした。本当に申し訳ございませんでした。

 当園には10カ所の圃場があり、定植1年目の苗木から樹齢60年の古木まで様々です。その中でも80aの圃場に樹齢35年ほどの「ふじ」が100本ほどある圃場が、当園で一番の収穫量を担っていたわけですが、その圃場が一番の打撃を受けました。霜には「通り道」があると言われており、その圃場から数百m離れている場所は被害が少ない場所もありました。まさに自然の驚異を感じた一年でした。

 農業というのは自然と向き合いながらの仕事です。その中で私たちは、時に自然の恩恵を受け、時に脅威を感じて林檎を育てております。この経験を糧に、様々な事を考え、試行錯誤で実行しながら、皆様に喜んでいただける林檎をお届けしたいと思っております。2024年秋には皆様に豊作のご報告が出来ます様、今後も自然と向き合い一生懸命頑張ってまいります。

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